ボウイング練習法
今日は弓の量について取り上げていきます。
弓の量というのは、弓をどれだけ使うかという事です。
沢山の量を使うと、音は幅広く豊かになっていきます。
反対に、弓の量を少なくすると、軽やかになったり、音量がP(ピアノ)になっていきます。
全弓の練習
弓元から弓先まで全て使うボウイングを全弓(ぜんきゅう)と言います。
のびのびと全弓を使えると、フレーズの弾き方がぐっと良くなりますよ。
まずは、この全弓を練習してみましょう!
全弓の練習
下の二分音符を全弓で弾いてみましょう。
以下の点に気をつけて練習してみてください。
・弓が駒と平行に弾けているか
・音がゆらゆらしていないか
・腕全体で弓を動かせているか(肩から動かす)
とても地味な練習かもしれませんが綺麗で立派な音を作るのには最適な方法です。ゆっくりと試してみてくださいね。
全弓ができるようになってきたら4分の3、半分、4分の1、と少しずつ弓の量を減らしてみましょう。
この時のポイントは、弓の中心を意識する事です。(図赤丸)
そこからの距離で弓の量を決定します。
ヴァイオリンを始めたばかりの生徒さんは弓の中心がどこか把握していないことがあるので、この機会に一度確認してみましょう。
ネジ(スクリュー)のところからではなくて、弓の毛が出ているところから弓先までの半分です。
弾いている時に場所を意識するのが難しい、という人は目印にシールなどを弓の中心につけておくと良いでしょう。
中心の他にも、4分の1のところ(弓先と中心の間、弓元と中心の間)にそれぞれ目印をつけるのも効果的です。
弓の量がだんだん少なくなってくるとそれに合わせて、音も小さくなっていくのですが、あまり弱くしすぎないようにしっかりと弓の毛を弦につけておきましょう。
弓の先と元をそれぞれポイントにして弓の量を練習してみよう!
弓の中心でのコントロールに慣れてきたら次は弓の先(元)からの距離をそれぞれに練習してみましょう。
しっかりと目で確認しながらゆっくり弓を運ぶようにしてください。強弱はmpくらいで良いでしょう。
意識して練習する事で、曲などの応用にも対応することができますよ。
まとめ
まずは全弓の練習からはじめ、それから徐々に量を少なくしていきましょう。
自分が今どのくらいの弓の量を使っているか把握することが大切です。
演奏する前にどのくらい使うかを決めて、それがきちんと実行できているかチェックしましょう。