バイオリンの基礎力をつけるには、セヴシックがオススメです。左手を強くする練習、重音の練習、ポジションチェンジの練習、などセヴシックは用途に分かれて巻数もたくさん出ています。その数合わせると10冊以上にもなります!
Contents
セヴシックとは
セヴシックというのは、100年近く前に活躍したチェコのヴァイオリニストで、たくさんの生徒を育てていました。(1000人以上も!)
生徒たちへの指導の中で得た練習法を、教本としてまとめたものが今回紹介する”セヴシック”となります。世界中でバイオリンを学ぶ人たちが必携の書として使っています。
音楽専門店はもちろん、Amazonでも買うことができます。
セヴシックの特徴
カイザーなどのエチュードや音階と比べて、非常に短いということが特徴です。
1番から順番に練習していくスタイルではなくて、練習する用途に合わせて対応する箇所をピックアップします。
短いのでそれほど音楽的ではないですが、筋トレのように毎日続けていると効果を感じることができます。
セヴシックの内容
教本の使い方は人によって違います。「どんなことを練習したいのか?」練習したいことによって方法が変わるのです。
私の教室で実際におこなっている方法の一つとしては、
1小節を身体に覚えこませるように、何度も反復します。最初はゆっくりのテンポで、だんだんと早くしていきます。
最終目標をギリギリ弾くことができる、もしくはできない、テンポに設定して、クリアに弾くことができるまで練習します。
セヴシックの種類
セヴシックにはたくさんの種類の教本があります。教本はOp(オーパス)で分類されています。(オーパスというのは作品番号という意味です。)
Op.1(全4巻)
Op.1はPart1〜4まで種類があります。
Op.1-1 (Part1)
すべてファーストポジションで書かれています。
・運指の強化
・音階
・重音の導入
・指の保持の仕方
・移弦
・ボーイングのパターン
・4つのコード
などバイオリンに欠かせないテクニックを練習できます。
2番のE/A線バージョン
こちらからダウンロードできます↓
Op,1-2(Part2)
Part1の内容を2−7ボジションまでに対応させたものが載っています。
Op.1-3(Part3)
ポジションチェンジについての練習法が書いてあります。
ありとあらゆるポジションと、たくさんの#と♭が出てくるので難易度は高めです。(単純なポジションチェンジの練習には後述するOp.8がオススメです)
Op.4(Part4)
ダブルストップについての教本です。全てが重音で弾く難しい内容になっています。音大生などプロのレベルを目指している人向け。
Op.2(全5巻)
弓の使い方、ボウイングテクニックに重きをおいた教本です。5巻全て合わせるとなんと4000ものフレーズを練習できます。
Op.3(全1巻)
セヴシックが作った40の練習曲が載っています。内容はカイザーなどに近いので、どちらかを選択すると良いでしょう。
Op.4
指の広がりを練習する教本です。
残念ながら現在入手することは難しいです。(Amazonにも入荷なし)
Op.5
ドントの24のカプリスを練習するための予備練習として作られた教本。
こちらも現在入手は困難となっています。
Op.6(全7巻)
初心者向けに書かれた教本です。バイオリンを始めたばかりだけどセヴシックに興味がある!という人はこちらを練習してみるといいでしょう。
part1-5まではファーストポジション、Part6では2−4ポジション、Part7では5ポジションを練習できます。
Op.7(全2巻)
トリルマスターになりたい。という人がいたら迷わずこれを選びましょう。最初から最後までひたすらトリルの練習ができます。
教本のはじめの方はファーストポジションの簡単なトリルですが、最後の方は重音での高度なトリルまで出てきます。これが弾けたらパガニーニも夢ではないでしょう。
Op.8(全1巻)
ポジションチェンジの練習として有名な教本です。
3オクターブの音階を弾くまでの練習をすることができます。
Op.9(全1巻)
重音の練習をする人に向けて書かれた本です。
どうしても重音の音階が弾けない!などの悩みがある人はこのOp.9を導入として練習してみると良いでしょう。
まとめ
セヴシックは様々な種類があります。
左手の運指力をアップさせたいのならOp,1(右手の練習もできます)、ポジションチェンジを鍛えたいのならOp.8、重音を強化したいのならOp.9をそれぞれオススメします。
参考になれば幸いです♪